そのための準備は何もしていなかった。

「こんな事態は想定外だった」とマーク。すぐに車から振動センサーを取り出し、ナマズの背に装着する。水の動きを検知し車載コンピューターに送る装置だ。警察が目的を尋ねると、彼は湖周辺にもセンサーを設置済みだと説明。もし再び何かが投棄されれば位置を特定できる。こうして連携体制が整った。
宝石はすべて回収された。

マークは口内のダイヤや宝石を丁寧に回収し、魚は安全に放流。その夜、湖一帯で振動の急増をセンサーが検知。マークと警察官は車内で待機し、50人以上の隊員が周囲を固めた。午前1時52分、北西岸で大きな反応。座標に急行した警察は関与者を確保し、残りの品も無事回収。マークは市長から模範市民として讃えられ、この出来事は地域中に広まった。巨額相当の宝を引き上げた寡黙な釣り人は、一躍ローカルヒーローとなった。これぞまさに、忘れがたい一幕だ。
著者について
星屑みち
仕組みを見る目と、細部を磨く根気で文章を組み立てています。
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